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みえない鎖

第7章 布石

思考回路が停止して、ぼーっとしている間に、ゆっくりと車は動き始めていた。

アキのキス1つで、さっきまで考えていた何かをすっかり忘れてしまっていて、ただ、甘い余韻に浸るだけの状態。

アキから見たら簡単な女かも・・・と思わなくはないけど、アキじゃない人からのキス1つで同じ状態になる事はないと思うから、

やっぱりアキという存在は私の中ですでに特別になっている事を、再自覚してしまう。

ただ、私にとってアキが特別であっても、アキにとって私が特別かどうか・・・はっきりいってまだ解らない。

会うと独占欲が強いオレサマになる事は、もう十分身に沁みてるけど。

それに、会わない間は放置だったし・・・。

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