テキストサイズ

みえない鎖

第11章 素の相手

食べ終わった後、出かける前に化粧をし直したいと思って、部屋に戻った。

アキがたばこを吸っている間に、こっそり洗面の所に行って、鞄の中から錠剤を1錠取り出して飲む。

朝食後に飲む、と決めているから・・・。

「瑠璃って飲んでたんだ。道理で避妊してって言わない筈だな」

慌てて振り返ると、咥えたばこのアキがそこにいた。

慌てて持っていた残りのピルを後ろ手で隠す。

「だ、だって、不順だから・・・」

って言い訳するのも何故か恥ずかしくなる。あまり見られたくはない所だから。

「ふーん」

そういうとアキは部屋に戻っていく。

化粧を慌ててし直し、何となく気まずい気持ちで部屋に戻ると、アキは煙草を吸い終わっていた。

「・・・お、怒ったの?」

椅子に座ってテレビを見ているアキに恐る恐る声をかける。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ