アリスは処女
第1章 不思議の国
「わぁ……!!」
「姫!綺麗です!」
「めちゃくちゃ綺麗です!」
鏡で見る自分のドレス姿。
結婚式みたい....
「姫、お着替え出来ましたか?」
扉越しに聞こえる、クリッジの声。
「えぇ一応…」
「扉を開けても
よろしいでしょうか?」
「……えぇ…」
ガチャっと更衣室の扉が開き
クリッジが中に入ってきた。
「………ッ!」
入ると直ぐにクリッジは驚いた。
「ど、どうですか…?クリッジ…」
「やはり、私の思った通りです。
とても似合っておりますよ」
「…ありがとう……」
アリスは少し顔を赤めながらも
クリッジに微笑んだ。
「では姫。
次はメイクアップのご準備を」
「メイクアップ……?」
「姫はそのお姿でも十分お綺麗ですが、メイクをする事で、誰もが姫の虜になってしまうぐらいの美貌を手に入れます」
「クリッジ…!それは言い過ぎです!」
「も、申し訳ございません!」
「全く…。クリッジもお世辞ばかりで疲れているでしょう?私は今から1人で散歩して来ます。その間、皆さんは好きなようにしていて下さい」
アリスは不機嫌そうに
部屋を出て行った。
「姫…!」
それを追うかのように、
クリッジも部屋を後にした。