
君がくれたぬくもり
第15章 休憩室
――――夕方
「お先です。
お疲れ様でした。」
陽菜はタイムカードを押して、裏口に行く。
裏口の扉を開けると岳のバイクが見えた。
「岳!!」
陽菜は岳の元に駆け寄った。
「…お疲れ。」
チュッ
岳がキスをする。
ふと西田さんにキスされたことを思い出した。
岳に言うべきなのか…
陽菜は岳の腕をパシッと叩いた。
「もぉ……!!///
今日、バイトの人に見られてたんだからね!?」
「…だから?」
「恥ずかしいからやめて//」
そう言うと岳はムスッとした表情を見せた。
…やっぱり内緒にしとこう。
キスって言っても軽く触れる程度だし、
西田さんも冗談だろうしね。
「岳、お腹すいた。」
「今日はみんな出かけてていないからオムライス作ってやる。」
「やったぁ♪」
ピョンピョンとはねる陽菜を見て、岳は微笑んだ。
