
君がくれたぬくもり
第16章 告白
家に帰るとほんとに誰もいなかった。
「光と大和は合コン、怜香は……」
岳は言葉を詰まらせる。
「和哉とデート?」
何も言わない岳に陽菜がそう言うと、
岳は大きく目を見開いた。
「?どしたの?」
「いや……お前……もう大丈夫なのか?……和哉のこと。」
「え?…………あ!!」
そういえば今、
陽菜、普通に「和哉」って言ったよね?
あの怜香とのいざこざ以来、“和哉”という単語はタブーになっていた。
陽菜自身も…
周りのみんなも。
なぜかと言うと、
岳と付き合っていても、やっぱりまだ和哉を断ち切れてない自分がいたから。
でも今は……
「もう未練ないのかも!!」
「そうか……よかったな。」
岳は陽菜を強く抱きしめ、
手で後頭部をグシャグシャと撫でてきた。
「ちょっと岳……///」
「………好きだ…」
――――えっ?
