
君がくれたぬくもり
第25章 曖昧
―――――……
――ガチャ
「ただいまー」
「おかえり…」
機嫌良く帰宅すると、怜香のテンションが低かった。
……というより、陽菜を軽蔑するような感じだ。
陽菜が輝雄と付き合い出した時からずっとそうだから、もう気にしてないんだけどね。
陽菜は怜香を無視してリビングのこたつに入る。
冷たかった身体がじんわりと温まっていく。
怜香も後から来てこたつに足を入れた。
「………。」
「……。」
しかし、息がつまるくらい沈黙の空気が流れた。
テレビの音しか聞こえない状況。
怜香はみかんを食べながら、時折チラッとこちらの様子を伺った。
………なによ。
言いたいことがあるならはっきり言えばいいのに……。
ついに陽菜のモヤモヤがMAXに達した。
