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君がくれたぬくもり

第25章 曖昧






しかし、怜香も負けじと陽菜の腕を掴む。



「待ってよ!」


「離してよ……!!
怜香に説教される意味がわかんない!!」


「離さない!!」



振り払おうとする陽菜に、怜香はしがみついて離れようとしない。



「んもう!!
わかったから離して!!」




陽菜は諦めて、バッと怜香を振り払い、大人しくこたつに戻った。



陽菜が大人しくなると、怜香は話を続ける。




「ねぇ…曖昧な気持ちで他の人と付き合うのはやめなよ?
相手も傷つくし、陽菜自身も絶対後悔するから。」




……イライラする。



怜香はいつもそばにいてくれる彼氏がいるからそんなこと言えるんだよ。




「まだ好きなんでしょ…?
指輪つけてるじゃん。
それ、はずせないんでしょ?」


「うるさいなぁ!!
もう好きじゃない!!」




陽菜は右手を左手にそえる。



そして薬指の指輪を抜いた。




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