
君がくれたぬくもり
第35章 信頼
海の家でかき氷を二つ購入する。
一つは自分の、もう一つは陽菜を心配してくれる怜香にだ。
チラッと千夏ちゃんを見ると、千夏ちゃんも二つ買っていた。
きっと一つは岳のだろう…。
何だか寂しい気持ちになる。
「お待たせ♪」
イチゴとブルーハワイのかき氷を手に駆け寄ってくる千夏ちゃん。
二人でパラソルまでの道のりを歩く。
沈黙になり、何か喋ろうと言葉を探していると、
千夏ちゃんが沈黙を破った。
「陽菜ちゃんって、岳ちゃんと仲良いよね。」
「え!?」
あまりにも唐突で、突拍子もない一言に心臓が飛び跳ねる。
い、いきなり何!?
「岳ちゃんから聞いたよ?
付き合ってたんだってね。」
「ま、まぁね…」
陽菜は苦笑いしかできない。
岳のバカ…
何でそんなペチャクチャ喋るのよーー!!
しかもよりによって彼女に!!
1番気まずいパターンじゃないかぁぁ!!!!
