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君がくれたぬくもり

第36章 大きな背中






「はぁ…」



浮輪につかまりぷかぷかと浮きながらぼんやりする。



暑いから?


頭がボーッとするよ…





――――――………


    ――――――……




その頃、岳はパラソルに座り海を眺めていた。




海に来たのに何もしない俺の隣にちょこんと座る千夏なんて視界に入らない。




俺の目は…ただあいつだけを見つめていた。




怜香と水を掛け合うあいつはキラキラしていて、


今すぐにでも抱きしめてやりたくなる。




「ねぇ、岳ちゃん!!」


「……あ?」




はっとして千夏を見ると、頬を膨らまし怒っていた。




「あたしも岳ちゃんと海入りたい。」


「あぁ?俺はいいし…お前一人で入ってこい。」


「やだ!
岳ちゃんとがいいの!」




今日に限ってごねまくる千夏をうっとうしいと思いながらも立ち上がる。



しぶしぶ千夏と海に入ることになった。




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