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君がくれたぬくもり

第37章 好き






陽菜は首筋や耳に吸い付く岳を黙って受け入れる。



……というよりも、何をしても無駄だという諦めだ。





あぁ……


このまま岳に抱かれるんだ…



大好きな岳に抱かれる……




嬉しいことなのに…



素直に喜べない。




またあの酔った時みたいに抱かれて



朝になれば「さようなら」なんてことになるんじゃないか…




…そんなの嫌だ。




好きなのに……


こんなに大好きなのに……





「……っ…」



涙が出た。




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