
君がくれたぬくもり
第40章 静寂
――――――……
あの出来事から一ヶ月ほどが経った。
千夏ちゃんのことが不安だったが、
あれから特に何か起こるわけでもなく、普通に生活をしていた。
「静かだね…」
「……あ?
そりゃま…夜だしな…。」
深夜1時が過ぎた頃
陽菜は岳の部屋で晩酌をしていた。
陽菜は飲まないけどね。
大好きなピーチジュースの入ったグラスをテーブルに置く。
「夜……っていうのもそうだけど…。そうじゃなくて、なんか平和過ぎて落ち着かない。」
左手に光る指輪を見ながらため息をつく。
すると岳は陽菜を抱き寄せ、額にキスをする。
「……幸せか?」
「へ……///」
いきなりの至近距離に陽菜の心臓は跳ねる。
いくら付き合って時間が経ってもこれだけは慣れないよ…///
恥ずかしくなった陽菜は岳から目を逸らした。
岳はそんな陽菜を鼻で笑う。
「っふ…(笑)…平和なのは…幸せだからじゃね?」
「……そう…かなぁ?///」
