
君がくれたぬくもり
第42章 叫び
とりあえずどうしたらいいかわからず、陽菜は襖に手をかけた。
―――ガラガラ…
「失礼します…」
中に入ると、部屋は薄暗かった。
純和風な部屋…
とりあえず部屋に入り、奥に進んでいく。
すると背後から話し掛けられた。
「今日はお前か。」
「……っ!?」
振り向くと、そこには二十代~三十代前半くらいと思われる男が一人…
ベッドに寝そべり陽菜を凝視していた。
顔は…お世辞でもカッコイイとは言えない感じだ。
この人が若旦那…?
「何だよその目は!」
「い、いえっ……!」
突然の怒鳴り声に陽菜は頭を下げる。
忘れてた…
この人、ヤクザなんだ…。
彼は陽菜にゆっくりと近寄ると、陽菜の顎をクイッと持ち上げた。
「へぇ……まだ若いんだな。」
「や………」
「いくつだ?名前は?」
「ひ…陽菜……17…です…」
怯える陽菜を見てニヤリと笑う。
すると彼は、陽菜をベッドに押し倒した。
「やっ……」
「陽菜…可愛いよ!」
「んんっ……!?」
