
君がくれたぬくもり
第44章 悪巧み
迷わずその胸に飛び込んだ。
「岳っ…!!」
「っと…静かにしろよ?」
陽菜の唇にそっと指を当て、微笑する。
「なんでいるの?」
「助けに来たに決まってんだろ。」
「てかそれどうしたの!
怪我…したの?!目!!」
岳の右目には白い包帯が巻かれていた。
「ん?あぁ…これはな…」
シュルリと包帯が解かれ、畳の上にはらりと落ちる。
包帯がなくなった岳の顔は綺麗だった。
「ここは俺様みたいな美形は入れないって言ってたからな。」
あぁ、変装か。
でも……
「それ自分で言う?(笑)」
「まぁな。……つか、マジで会いたかった…。」
ギュッと抱きしめられる身体。
久しぶりの岳の胸の中はとてもあたたかい……
安心する……。
「陽菜も会いたかったよ…」
