
君がくれたぬくもり
第44章 悪巧み
しばらく抱き合っていると、
岳の手が陽菜の顎をクイッと持ち上げた。
二人の顔が近づき…
柔らかな甘いキスをする。
あまりにも優しいキスに涙が頬を伝った。
泣いている陽菜を見て岳はフッと鼻で笑った。
「せっかくだし……何かしとくか。」
「え?何かって?」
「……営み……とか?」
!!!?
まさかのお誘い!?
「何言ってんの(笑)」
「だってお前……すげぇいい匂いする…」
「まぁ、シャワー浴びたからね…ってコラコラコラ!///」
冷静な陽菜とは裏腹、
岳はおかまいなしに頬にチュッチュとキスをしてくる。
岳って意外と甘えん坊なんだよなぁ…
ってそうじゃなくて!!
ここで!?
「だっ、だめだよ…!///」
「はぁ……はいはい。んじゃ…とりあえずここから出るか。」
岳は最後にもう一度陽菜にキスをすると、再び右目に包帯を巻き付けた。
