
君がくれたぬくもり
第8章 奴隷
夕方
「ねぇ岳、みんなは?」
「今日は帰ってこねぇよ。」
「そうなの?
じゃあご飯どうしよ……。」
こう見えて陽菜は料理経験がほとんどない。
学校の調理実習だってまともにしたことないし…。
陽菜は苦笑いで岳を見た。
もし「作れ」なんて言われたら……
「……何か作るか。」
「えっ、作れるの!?」
「…今どき料理くらいできないとだめだろ。」
グサッ
ここにできないのがいるんですが……。
「何か食いたいもんあるか?」
「………オムライス。」
「プッ…」
「何で笑うの!??///」
カァァッと熱くなる陽菜。
岳は口を押さえて笑っていた。
「…何でもねぇよ。
お前材料買ってこい。」
「え~…」
「奴隷が口答えか?」
「はいはい買ってきます!!」
ったく人使い荒いんだから!!
陽菜は岳を睨み、財布を持って家を出た。
