
君がくれたぬくもり
第2章 新しい場所
ブォンブォン!!
と音を鳴らし、彼はバイクを走らせる。
そして20分後…
「ここは…?」
「俺ん家だ。」
そこは一軒家だった。
外見は…どちらかと言えば汚い感じ。
ガチャ、とドアを開けるとガヤガヤと楽しそうな声がした。
なんだろう?
「こっちだ。」
「………うん」
岳に手を引かれ、廊下を進む。
声はどんどん大きくなっていく。
そして岳は1番奥の部屋の前で足を止めた。
―――ガラッ
「あ!!岳!!」
「おかえり!!」
そこには数人の若い男女がいた。
ざっと七人くらい?
彼等の視線は岳からすぐに陽菜へと向く。
「その子誰?」
「陽菜。今日からここに住むから。」
「「まさか彼女?!」」
まじまじと見つめてくる人たちに陽菜は慌てて岳の背中に隠れた。
「ちげぇよ。
行くとこないらしいからここにいさせてやってくれ。」
岳は陽菜の背中をポンと押して、部屋に入れた。
