
君がくれたぬくもり
第14章 ヤキモチ
「なんかいいやつあんのか?」
そう言って雑誌を覗き込む岳。
「ん~…メイドカフェとか?」
「…は!!?」
「時給高そうだし楽しそうだし、制服もかわいいよね~」
バチンッ
「いったぁーーい!??」
岳にデコピンされた。
「何すんの!?」
「お前に…そんなのできるわけねーよ。だいたいそんな格好して愛想ふりまく意味がわからん…。」
「やるわけないじゃんこんなバイト!!ただ制服かわいいって思っただけでしょー?」
陽菜は岳を無視して再び視線を雑誌に戻した。
んー…
やっぱりファミレスが無難かな~。
――――――……
数日後
「今日からバイトとして働いてくれる石原さんです。」
「石原陽菜です。
よろしくお願いします。」
パチパチパチ
紹介され、陽菜はスタッフの前で頭を下げる。
陽菜は今日からこのファミレスでバイトをすることになった。
「しばらくはチーフの僕が君の指導係だから、わからないことは何でも聞いてね?」
「よろしくお願いします。」
