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おまわりさんはドS

第2章 出会い

キーンコーンカーンコーン…

「えー、えと、それでは!今日はここで終わりです!
新入生の皆さん!また明日。さようならー」
「さようならー笑」
ふぅ…今日は朝から最悪だったな~
寝坊するわ遅刻しかけるわ佑磨になぜかスネられるわ学校の中で迷うわ教室で皆に笑われるわで…
「も~ほんっとに…」
思わずつぶやいてしまった。すると、
後ろからクスクス笑われて、ツンツンと肩を叩かれた。
「?〜」
「なーにやってんの!全部聞こえてるよっ(笑)」
「さ、爽恋!」
私は顔が真っ赤になるのが分かった。
「凛ちゃんって分かりやすいよね。全部顔にでてる」
「麻由!」
もうやめて~

私の顔を見ながらクスクス笑う2人は、今日出来たお友達。
藤田爽恋(ふじたさわこ)と近藤麻由(こんどうまゆ)。

爽恋は、綺麗なサラサラストレート黒髪の前下がりボブ。すらっとしてて、頼れるお姉さんて感じ。
麻由は、ちょっとクセのあるふわふわの髪で、色素が薄めなためか瞳も髪も茶色っぽい。リボンのゴムでツインテールにしてる。こちらはしっかりした妹って感じ。

2人いわく、私は可愛い部類に入るということらしいけど、私はそうは思ってない。

「見て~凛ちゃんの幼馴染の彼、モッテモテ~」
麻由が教室の前の方を指差すと、女子に囲まれた佑磨がいた。

「佑磨くぅ~ん、メアド交換しよぉ〜??」
「えっ!?佑磨は私のだからぁー」
「私とも、交換お願いしますっっ」

そんな女子の中で佑磨はすごい迷惑そうな顔をして、
「ごめん、無理。」
と断り続けている。けれどそんな事くらいじゃ女子は全然引いてくれない。余計にしつこく言いよっている。
あ~あ、佑磨って何気にモテるんだよね…

すると、佑磨がこちらに歩いてきた。
そして私に、

「一緒に帰ろーぜ。」
と言った。私はクラスの佑磨ファンの女子の敵になった。

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