テキストサイズ

Sカレっ

第8章 やっぱり





「………ぁ…あたしは…」


どうしよう。
なんて言えばいいのかな??

そりゃ、瀬川と一緒にいてたまに楽しかったり、優しくされたり、文句言い合うのはいいけど……

好きなの??



でも学年でナンパ双子と並ぶくらい人気な瀬川が好きになってくれるなんて、一生かかってもないし……





「………」


「…なんだよ。俺が好きだって言って、なんか変か??」

少し怒ったような、でも照れている口調で瀬川はあたしを見た。




「……いや…ぇと………」




けど、昨日瀬川に抱きしめられた時、なんか違うって思った。


「……瀬川」


「あ??」


「瀬川さ、昨日あたしを…その、抱きしめた時、誰かとあたしを重ねてなかった??」




あ、、



今瀬川、ギクって顔した。




「…………ごめん。瀬川とは付き合えないや……。降ろして。自分で歩くよ」



声が微かに震えた。

足の感覚がない。

頭が真っ白になった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ