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恋のかたち

第1章 通学電車

「んふっ・・ふっぅん」
艶めかしい声はだんだんハッキリと聞こえだし、またくぐもったような声になった

何となく3つ向こうのベッドで行われている事が想像でき、心臓はあたまに響くほどバクバクと音を立てている

逃げ出すことも、起きたふりをすることも出来ずに、掛け布団で頭を覆って音をなるべくシャットアウトするように努めた・・

水っぽい音が保健室中に響く程になっていたときには優愛自身も呼吸が荒くなるほどに興奮してしまっていた

くるまっていた掛け布団内は優愛自身の熱で暑いほどだった

乾いたパンパンという何かを打ち鳴らす音が聞こえ、同時に呼吸に近い喘ぎがしっかりと耳に入ってくる

車内で起きた快感に近いキスを思い出し、最後に見た彼の顔が浮かんだ

とてもあんな事をしなさそうな、物腰の柔らかな男の人だった

また明日も今日のようなことになるのかな・・

優愛は思い出しながら唇を指でなぞる

優愛は気づいてしまった・・
不快感よりも彼への期待感が大きい事に・・・

唇の感触や舌の滑り、なぞられた舌の感覚を鮮明に思い出し、部屋の音も気にならないほどに、彼を思い出し興奮していた

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