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俺様王子と白うさぎ

第4章 狼vs白うさぎ

『ねぇねぇ奏斗~今からカラオケ行こうよ~♡』
『何言ってるの~奏斗は私とアイス食べに行くんだから~っ』

突然そんな声が聞こえてきた。
さっきまで考えていたかなちゃんの名前が出てきて、私は少し動揺した。

案の定、向こうから歩いてくるのは、かなちゃんとかなちゃんを狙ってる女の子たち。
みんな、かなちゃんにすり寄り、甘い声で話しかけていた。

囲まれて歩きづらいからか、他の理由があるのか、かなちゃんの表情は少し不機嫌そうだった。

ハッ…
あの日からかなちゃんとは目すら合わせていない。
学校で会っても、かなちゃんの目には私など写っていないかのように、存在を消されてしまっている。
今ここで会ってしまうのは、どう考えても気まずかった。
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