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命~タイセツサト、トウトサ~

第10章 第十章【戻れない…】

~美成子~

郁、死なないでよ約束したもんね

やっとついた

美:「ハァハァ郁ママ郁は??」

郁ママ:「…」

郁ママわだまって
腕を上げ指を指した

美:「っつ」

郁は酸素マスクを付け
先生に心臓マッサージをされている
私の頭には『死ぬ』と言う
言葉がよぎった

美:「郁!!死なないでよ!!
  約束したじゃん!!」

郁は返事をしてくない

美:「郁ぅ!!(泣)」  

ピッ…ピッ…ピッ…

医:「お母様、このまま手術室に
  入りますか?それとも、もぅ
  酸素マスクをはずしますか?」

郁ママ:「…はずして下さい…」

!!!

美:「何言ってるんですか??
  郁が死んじゃうだめだよ(泣)
  嫌だよ!!!!手術室に行きます!!」

秀:「美成子!!」

嫌だよ…(泣)
死んじゃうよ(泣)

ピッ…ピッ…ピッ…

郁:「み…な…こ」

!!!

美:「何?どうしたの?」

私は郁の手をめいっぱい
握りしめた

郁:「いき…てえ…よ(泣)」

美:「じゃぁ、生きてよ!!
  私より先に逝かないって言ったじゃん」

郁:「やく…そく‥守れ…なく…て
  ご‥めん…な」

美:「嫌だよ(泣)守ってよ生きてよぉ(泣)」

郁ママ:「はずして下さい」

医:「かしこまりました」

郁の酸素マスクがはずされた

郁:「これか…らは…サン…に
  まも…っても…らうん…だぞ?」

郁がじゃないといや!!

美:「バカなこと言わないで
  お医者さん手術室に連れて行って(泣)」

郁:「もう…いい…から」

美:「嫌だよ(泣)」

郁:「もぅ…なく…な?
  わらっ…てろ…よ?」

美:「何で過去形なわけ?」

郁:「じゃ…ぁな」

ピーーーーーーーーーー

美:「嫌ーーーー(泣)」

医:「ただいまの時間7:45分32秒
  死亡」

美:「ぅわわわわん(泣)」

ひとりで泣いた
ずっと泣いた、もぅ生きてる意味がない

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