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恋愛トラウマ。

第9章 戸惑い。



帰り道、あたしが家まで一人でまっすぐ帰る予定をあっさり変えられてしまった。


一人の男に。


−−−−


あたしは、予定どおり一人でまっすぐに家まで帰るつもりだった。

だって、美海と悠生は先に二人で帰っちゃったし。翔也とは……、言うまでもない。



それで、あたしはいつもの道を帰っている途中、いつものたまり場の公園の近くまで来た。

まぁ、誰もいないに決まってる。
美海たちは、先に帰ったんだし、しかも…翔也が友達と帰るとこを見た。



横を通り過ぎようとしたその時


「篠田」

低いハスキーボイスでそう言われ、手首を引っ張られた。



手首を握っている力は、そんなに強くなくて、振りほどこうと思えば可能なことだった。


でも、出来なかった。
だって、びっくりするじゃん。先に帰ったんじゃなかったの?


あたしは、容易く予定を変えられてしまった。


こんなの、想定外だよ…


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