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第6章 case3 【貴方ニ効果的ナ"復シュウ"ヲ】 2

長いようで短い間、甘い毒の様なキスを繰り返した後、

どこか夢心地というか、現実味のない奇妙な感覚のまま、連れてこられたのは、屋敷のとある角部屋の前。

・・・確か、この部屋は基本立入禁止とか過去、言っていた記憶がある。

鍵をしなければ、いけないほど中は厳重、なのだろうか・・・と目の前の部屋の鍵を開けている斎を見ながら、ぼんやりと思う。

ドアが開き、斎が灯りを点けると、部屋の全貌が明らかとなった。

といっても、殺風景な部屋。その上、灯りを点けたと言っても、壁にある間接照明1つで、全体的に薄暗い。煌々と照らす普通の照明が無い部屋。

部屋の大きさは、だだっ広い屋敷の中に関わらず、3畳程度しかなく、中央に3人掛けの黒い革張りのソファ1つ。

入って右側にこれまた黒いカーテン。ソファはカーテンの方に向かって座る向きに置いてある。

ところで・・・的場君、は?

連れてこられた場所にてっきりいると思っていたので、少し拍子抜けもしている。

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