テキストサイズ

contract

第8章 case4 【私ガ一番デアリタイ】 1

12月になってから、繋がっている屋敷に行くのは止めていた。

行きたくない、という意思が強いと、向こうに強引に転送されなくなったから、というのもある。

というか、それが本来の姿であり、夏前から約半年、振り回され続けていた自分自身を呪いつつ、学校生活を送っていた。

半年で残っているのは、私の寮の部屋にある屋敷のつながるドア1つ。

悠里ちゃんにかけた暗示は、どこまでかかっているのか解らないけれど、

普通の友達としての距離感のままだったので、悠里ちゃんに悪影響がなさそうなのはとりあえずホッとした。

的場君と永依さんに関しては、自分で望んだ事らしいから、斎の悪影響が出るのは・・・仕方ないと思い直して。

あの2人は・・・元気だろうか?と思う。屋敷に行かなくなったと同時に会う事も無くなったから。

斎が絡まなければ、嫌いじゃない相手だっただけに、会わないのは名残惜しい気も・・・しないでもない。

ただ、斎が絡まないと会えなかった相手でも、あるのだけれど。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ