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第8章 case4 【私ガ一番デアリタイ】 1

「藤沢さん」

学校から寮までの帰り。色々考えながら帰っていたから、人の声が聞こえていなくて。

「藤沢絢乃さん、聞こえてる?」

目の前で両肩を掴んで軽く揺らされて気付く。

「・・・?」

「生徒会役員。一応3年」

「・・・えっと・・・?」

生徒会の先輩が何の用・・・なのか?それも名前を名乗らずに。

「ちょっと用があるんだ。来てくれないかな?」

柔らかい物腰の彼、の割には、有無を言わさない為なのか、掴んだ右腕の力は・・・優しくない程力が入っている。

生徒会、と聞くと思い出すのは生徒会長。そして考えないようにしている相手、斎。両者とも、あまり良くない印象。

「いえ、結構です」

「そう言わないで、ね?」

にこりとも笑わない目の前の先輩。言葉は優しい口調で体裁を繕う割には・・・強引に引っ張って。

嫌がる私を強引に連れてきた場所は・・・何故かあの、第2図書室、だった。

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