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第2章 case1 【貴方ハ誰?】

大体、得体の知れない相手に気に入られくない。

・・・と思ったけど、それから幻聴は一切しなくなった。眠くなったからかも知れないけど。

何度目か解らない。もう数える気力さえない・・・ただ、意識を泥の様な眠りの中に落とす。

幻聴が聞こえなくなった分だけ、楽な気分で。



「さて、強情な眠り姫を手元に置こう」

意識を完全に手放した後、窓から現れたのはあの男。

「従順なだけの玩具には飽きていたから、ちょうどいいよ。そして、君には何かしらありそうだし?」

意識を手放し、眠りの中に身を置く私には聞こえる筈も無かったけど。

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