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第2章 case1 【貴方ハ誰?】

・・・4日目。身体が動かないから、もう病欠にして寮のベッドの上。

寮にいれば、会う事は無い、筈なのに。

『君は本当に頑固だね』
『来たら、楽になるのに』
『それとも、行った方が良いのかな?』

幻聴が・・・、

「・・・煩い」

呟ける声は・・・弱い。

そして意思に関係なく襲う睡魔。強制的に寝かされる身体。意識があるうちは聞こえる幻聴。

『懇願するといいよ』

得体の知れない・・・ヤツに負けたくない。というか、もう会いたく・・・ない。

『君は面白いね。逃げられないと本能は解っているだろうに・・・』

「・・・黙れ」

『というか、従順でないさまが、気に入った。逃がさない様に、鎖で繋いであげよう』

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