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第2章 case1 【貴方ハ誰?】

この現状から逃げたくなって、衝動的にベッドから飛び出し、目に入ったドアに向かって走る。

ガチャッ

ドアを開けて・・・思わず絶句。

「こ、ここ」

開けたドアの先は、見慣れた寮の廊下。

「え、えっ、えええっ!?」

直後、腕を引っ張られて戻される部屋の中。そして座らされるベッドの端。

「部屋はつないであります。こうやって」

パンッと手を叩くと・・・豪奢な部屋から見慣れたさっきまで寝ていた私自身の部屋に。でもそれは数秒で元の豪奢な部屋に戻っていく。

「貴女はわたしを楽しませる為の存在。自我を無くされると面白みが無くなりますから、ある程度許しますが」

見上げると、視線がぶつかる。笑ってない・・・顔。

「私の命令に完全にそむくことは許しません。というか諦めなさい」

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