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第12章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 1

・・・2月に入ってから。
女子たちの目下の話題は、バレンタイン。

悠里ちゃんはチョコを前日に手作りする。相手は勿論、斎藤君。

・・・ところで、斎にチョコレートなる物は必要?と考えた時に・・・気付いた。

「斎って、食べるの?」

実は、一緒に食事をしたことが無い。だから、好きな物が解らない。というか、食べるのだろうか、チョコを?

「・・・必要ない?」

とはいえ、人間臭い場合もある斎。そういうイベントはスルーしない方が良いだろうか・・・。

薄気味悪いのは続いてるけど、機嫌が悪くなるよりは・・・マシ、なので、

悠里ちゃんが作るのに便乗して、それらしいものを作ることにする。

幸い、機嫌がいい事に関係があるのか、校内では、会わなくなっているから、どうにか出来そう。

「先輩、驚かしちゃおうね♪」

恋する乙女モードに見える悠里ちゃん。それが多分、普通なんだよね・・・なんてどこか他人事のようにたまに思う。

斎との間柄は、世間一般のカレカノの間柄とは少し違うから。

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