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第13章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 2

生徒会長が部屋を出て行った後、斎と2人になったことによって、ドッと疲れを自覚する。

同時に湧き上がるのは、生徒会長に対する怒り、そして斎に対する・・・八つ当たり。

「遅かったッ!!」

「そうだな、悪かった」

八つ当たりの自覚があるから、反論してくると思ったのに、あっさり認めるから、

溜まりつつあった怒りが、しゅるるると一気に放出されてしまい、それ以上、八つ当たりすらも口にすることは躊躇う。

「・・・・・・うん」

返事をすると、斎の腕の力は強くなり、漏れ出た溜息が後ろで解った。

斎らしくない、斎。溜息を吐く姿なんて見たことない。これはこれで、貴重。

「もう大丈夫。怒ってない。だから、離して」

貴重な姿を見る。厳密には見てなくて、後ろで感じているだけだけど、それでも何となくいつもと違う姿を感じれたのは嬉しくて、少し、口元が緩む。

「ね、もう帰ろ?」

漸く斎の腕の力も緩んだので、くるりとまた半回転して、話しかける。

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