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第13章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 2

授業中、行くか行かないかを思案していた。多分、行かないという選択肢はあの脅しがある以上、ほぼ無い、と決まっていたけど。

斎に言えばどうにかなる気もした。けれど、どうにもならないかも知れない・・・と堂々巡りで、お蔭で授業は右から左だ。

「絢乃ちゃん、何かあった?」

「何でもないよ」

という、悠里ちゃんとのやりとりも休憩中にあったけど、そこは何でもないという事で、貫き通した。不自然なのは百も承知で。

で、放課後。

簡単に答えが出るはずも無く、かといって、時間をかけて考えつくしても、行かないという選択肢は多分なさそうで・・・。

「仕方ない」

意を決して、今、生徒会室の前にいる。

ドアをノックすると「はい」と返事。生徒会長はいるの・・・か?

「失礼しま・・・」

一応、相手が無礼であってもこっちはちゃんとすべき・・・で。

ドアを開けると生徒会長かいた。・・・嘘くさい笑みを張り付けて。

ドアを開けたまま入らず、少し部屋の中を観察。他に人はいない?

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