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第13章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 2

斎を中心に、陰謀とそれぞれの思惑があちこちの水面下で渦巻く中。

未だ斎には、生徒会長からの脅しのことは言えず、ただ日にちだけが過ぎていく。

あの話があって数日は流石に悩みもしたけれど、時間が経つにつれ、少しずつ考えない様にした。

あれから生徒会長からは、何も接触が無いから、このまま知らんぷりしてもいいかな、なんて。

バレンタイン前日は放課後、学校の調理実習室でチョコを作った。手作りしたい女子寮生たちメインで。

私も、その1人。悠里ちゃんは家でも出来るけど、一緒に作りたいって事で・・・楽しかった。

何かに没頭してると、一時的に忘れられた。宴に出る、とは言ったものの、何もなくスルー出来れば本当は一番いい気がする。

漠然とした不安は残り続けるものの・・・。

とりあえず、食べるか食べないか解らない“生チョコトリュフ”が見つからない様に、しなければならない。

作ってるのは隠せないから斎も知ってるけど、渡すのは当日に、と。

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