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第13章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 2

・・・風にさらされる雨音が煩い。

ガタガタと窓を鳴らす音が容赦なく聞こえる。この屋敷古いから、こういう雨風の音は結構筒抜け・・・。

直後、ビシャーン!!という雷が落ちた音が鳴り響き。

「今何時ッッ!!」

一気に目が覚め、現実に戻る。

電気が消されて真っ暗の中、慌てて携帯を探り、携帯に表示された時刻は・・・。

「・・・22時25分」

時刻を口にした途端、ピカッと窓の外が一瞬光る。

・・・外は、嵐らしい。

宴の開始予定時刻は過ぎており、メールを見ると、生徒会長からの『早く来い』という意味合いのメールが・・・数十通。

慌てて着信を確認すると、着信も同じく数十回。

最後の着信は、21時58分。

ゴロゴロゴロ・・・と不穏さを表す様に、外は煩い。そして、時間を置かず、光り、空が鳴る。

雷雲は、現在屋敷の真上にいるらしい。屋敷内の不穏な空気に空まで毒されるとは・・・。

携帯の明かり頼りに、ベッドから下りる。電気をつければ、起きたのが解るから、灯りをつけるのは躊躇う。

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