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第13章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 2

・・・今更、行く必要が・・・あ、る?

屋敷に通じるドアに向かって歩きながら、思うのはそこ。

もう、知らない顔して朝まで寝てしまった方が、賢い選択ではないだろうか・・・。

とは思うものの、思うだけで。

音を立てずにドアを開け、ひっそりと静まり帰った廊下を歩く。

ひたり、ひたり、と。

自らの意思とは違う、何かに引き摺られるように。

もしくは、どこか他人事な気持ちで。

そして。

・・・足が止まる。見覚えのあるドアの前で。

ドアノブに手をかけ、止まる。

嵐の音が響き渡る中、聞こえる幻聴。

ヒキカエセ、と誰かが言い、

ドアヲアケロ、と誰かが言う。

形のない天使と悪魔が囁き合う。

さあ、お前は無事に生き残れるか、

それとも・・・。

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