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第14章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 3

そういえば、と思い出すのは、果てて崩れ落ちる前の記憶は、カーテンから洩れる薄い光だったような気がする。

時計を見ていないけど・・・朝方まで・・・。

種族が違うから、妊娠はしないという斎。だから一切避妊をしたことは、ない。

ただ、今まで妊娠しないのは運がいいだけ、って事は無いよね・・・。

「考えないと」

とはいえ、私が薬を買う為、斎が学校外に1人で簡単に出してくれるとは思えない。

となると、誰かと一緒、とか?

「的場君・・・じゃなくて、永依さん、かな」

永依さん辺りなら話せるだろうか。ついてきてもらう、ならどうにかなる、かな。

そう考えている時点で、斎に対して、勝手なことをしようと思って無いという事。斎という存在を蔑ろには出来ないという事。それなりに、好きではあるコト。

ま、例え強引に出ても、即座に連れ帰されるだろうけど、ね。

あれこれ考えながら、身体を洗う。風呂場にある鏡に映る自分自身。キスマークも、それなりにある。

身体に残る印に対して、嫌悪感はない。むしろ見て、口元に浮かぶのは軽い笑み。

・・・結局、ヘンタイに毒されて、私もヘンタイの仲間入り、って事なんだろう。

認めたくないけど。

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