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第14章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 3

「厳密には、執事ではないですが」

馬鹿丁寧に指摘する的場君。指摘するのはソコなの?と思った途端、毒気が抜かれた気がした。

「何でもいいわよ。答えなさいよ」

掴んでいた胸倉を外す。少し乱暴に。

「そうですねぇ・・・」

勿体ぶる態度。

既に的場君もこの屋敷にきて半年以上経つ。その間に、何か弱みを握っておくべきだったと後悔。

よくよく考えてみれば、彼の弱点は“的場永依”という存在なのだけど。

それ以外に、弱点・・・かぁ。なんて考えていたら。

「・・・まぁ良いでしょう」

「・・・・・・え?いいの?」

あっさり言うものだから、逆に拍子抜け。執事ってのは口が堅くないとダメじゃないの?って執事じゃないんだっけ?

「ダメなら、斎様が来ますよ。話している間に」

うん、それは間違いないだろうな。

「とりあえず、食事をとりながらにしましょうか。飲み物ぐらいは一緒にいただきます」

そう言って、食事の並んでいる机の反対側に座るから、今更ながらお腹が空いていたことを自覚して、料理の並んでいる方の椅子に座った。

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