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第15章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 4

全ては永依の為、という注釈はつくが。

「一応、あの宴には意味がある。あいつらに一切教えてはいないが」

「意味って?」

・・・一切永久に教えたくない、という心算は無い。寧ろ、引き摺り込む為には、何もかもを知っておいても構わない気がする。

ただ、この状態で教えるのは、何となく癪。

「・・・それより、気に入らないところは修正が必要だ」

だから今は、はぐらかす。

「は?」

「黒田の痕跡を早く消さないと気が済まない」

そう言い、顔の距離を少しずつ縮めて・・・。

「動くな」

唇が触れるか触れないかの距離で絢乃に釘を刺し、そのまま舌を絡めた。

「・・・・・・ンッ」

甘い声が耳に届き、一気にこのままいじめる事にした。

「過ぎた好奇心は身を亡ぼす。だから、躾けてやる」

今からのアレコレを考えると楽しくなる。どす黒い楽しみを憶える。

そして、ニヤリと笑った。

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