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第15章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 4

「え?だって産まれてこないと、DNA検査出来ない・・・でしょ?」

妊娠中でも出来るのだろうか?その辺の知識が無いから解らない。

「妊娠しただろうな・・・と思う頃には大体解る。いつもカンだが、外れた事が無い」

フフンと余裕の表情。

「これで、佐倉家は存続する。邪魔者もいなくなる。後は、封印を解くだけだ」

斎が檻から出ようとしている。永久にここにいる心算が無いと知って、少しホッとする。

もしかしたら、斎が外に出られるかも、という期待で。

「・・・ところで、封印ってどうやって解くの?」

核心部分を問いにしてみるけど。

「・・・・・・さぁねぇ・・・」

長い沈黙の後、帰ってきた言葉はそれだけだった。

知らないという訳ではなく・・・言いたくないという事らしい。

そして見た目だけは優雅に見えるお茶会は終了した様で、椅子から立って、屋敷に通じるドアへ歩く斎を目で追う。

ドアを開け、一言。

「時期が来たら、だな」

パタンッ

つまり、時期が来たら教えるという事らしい。と解ってそれ以上は追及しない事にした。

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