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第16章 case7 【貴方ニ引キ摺ラレル】 1

恐怖は何故か消えたけど、混乱状態のまま、逸らせない目線。

そして宝石に、何かしらの意志が宿った。でも、そこから感情は読み取れない。

「・・えっ・・・と・・・」

何も読み取れない筈なのに、何かが引っ掛かる。何て言うか・・・既視感?

・・・コノ視線、見タコト、ア、ル・・・?

・・・。

・・・・・・・。

・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・。

・・・ぁ、あぁっ!!!!

「嘘、でしょ!?」

まさか、でも、同じ・・・に感じる。根拠は無い。根拠は無いけど・・・でも何故?

混乱だけが深まる。

斎と肌を重ねている間だけに、まとわりつく視線と・・・同じに感じた事に、困惑を憶え・・・。

幼女は私に目線を固定したまま、ゆらり、と1度身体を揺らすと同時に、こちらに向かって飛んできた!!

「キャアァァァァッッッ!!!」

絶叫、そしてなすすべなく目を閉じ、蹲って・・・・・・。

そこで、私の記憶はプツン、と途切れた。

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