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第17章 case7 【貴方ニ引キ摺ラレル】 2

気が付けば、見慣れた部屋のベッドの上だった。

「屋敷の中、くまなく調べたが、影も形もねぇな。面白くなってきた」

楽しげな口調の均さん。

「アレは何だ?」

逆に不快な声で問う斎。

どうやら、私が寝ているので油断しているのか、あれこれ話をしている最中らしい。

「生霊・・・とは違うな。身体ねぇけど」

結局何だったのかは、均さんも知らない・・・らしい?

「物騒な物を持ち込むな」

「俺が知りうる限りでは、お前が一番物騒な存在だけどな」

・・・・・・それには同感、と心の中で呟く。

あの女の子は怖いけど、それ以上に怖い存在なのは、斎だと思う。

・・・もうほとんど怖さは麻痺してるけど。

「で?」

「後始末か?」

「当たり前。大体、絢乃に被害が及ぶなんて、有り得ない」

「そうか?」

・・・そうか?って・・・被害も織り込み済みだったって事!?

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