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「睨むなよ。根拠のない根拠はあったりするけどな」

・・・話す声が近づく。こっちに近付いてる。

「それ、根拠とは言わないと思うが」

・・・うっすら開けていた目を慌てて閉じる。

「あの幼女の顔見たか？」

・・・み、見えない。会話が聞こえやすくはなったけど。

「話が飛躍しすぎ」

・・・気が付けば、私が寝ている(厳密には寝たふりをしている)ベッドの傍で、会話が続いている。

「否、根拠というのはソレ。あの顔、そっくり」

「誰に？」

・・・誰、に？

「・・・・・・藤沢沙羅」

・・・？

フジサワ、サラ？

直後、ぽんぽんっと軽く頭を叩かれ、

「寝たふりせずに、起きろ」

・・・均さんにはばれていたらしい。