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第18章 case7 【貴方ニ引キ摺ラレル】 3

休みの間、悠里ちゃんとかクラスメイトとは電話したり、メールしたりした。

ただ・・・実家に戻ってから、斎からは一切連絡なし。その事実が、私に余計な恐怖心を煽る。

怖いと思うなら、帰れば良かったのかな・・・とすら思う。

ぶれてる。帰ってなんてあげないッと息巻いていた私はいったい、何処にいったの・・・。

「落ち着け」

斎の屋敷に戻る道すがら、明らかにブレブレで挙動不審な私に、声をかけるのは均さん。

彼も斎の屋敷に行くらしい。・・・一緒に行くことは、斎にとって逆効果じゃないの・・・かな?

「殺されはしねぇだろうが、当分自由は無いと思いな」

と恐ろしい予告をしてくれる。否、貴方共犯者なんだから、他人毎みたいなしれっとした顔しないでよーっ!!

均さんは余裕のふりをしているの?
もしくは本当に余裕なの?

「斎が手放したら、気持ちよーく慰めてやるよ。今度はじっくりと、な。ま、アイツが簡単に絢乃チャン手放すとは思えねぇけど?」

・・・相変わらず、このヒトも読めない。

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