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第18章 case7 【貴方ニ引キ摺ラレル】 3

部屋のドアの前、で、溜息を1つ。

まるで、浮気をしたかのような、このもやもや感・・・。う、浮気・・うわ、き・・・。

脳内で思い出すのは、私の素肌を這う優しい手つきと、煙草の味と匂い。

あーあーあーあーもぉぉぉッッ。

ブンブンッと首を振り、均さんの記憶を追い出す。そして意を決して、ドアをバーンッッと開け・・・。

「・・・いない」

誰もいなかった。ひ、拍子抜け。そして、直後に緊張感が抜け、ホッとする。

・・・大体何で、怪しい何かを飲み込ませて、淫乱にさせた癖に、私がアレコレ気に病まなきゃならないのッ!?

不可抗力よ、不可抗力ッ!!

今度は強気に思い直す。感情がジェットコースターの様にブレまくり。

強気の感情そのままに、部屋に入り、持って帰った荷物を整理して、一段落すると・・・。

「ね・・・むい」

無理も無い。今日はアレコレ考え好きた部分は否めないし、もうこれ以上、考えたくも無いし。

「もう寝ちゃえー」

掛け布団剥ぎ取って、ポスンっとベッドにダイブ。相変わらず高級でフカフカ~♪

「お休み~♪」

寝ちゃえば、余計なことは考えずに済む・・・ってワケで、率先して睡魔に身を委ねた。

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