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第19章 case8 【私ニ伸ビル複数ノ手】 1

パタン・・・とドアを閉めると、見慣れた屋敷の玄関で、力尽きるように座り込む・・・。

「つ、疲れた」

元々疲れていたから、もっと疲れた、が正解な感じ。

走った直後だから、息が荒いままだ。はーっはーっと荒い息を繰り返して、落ち着かせる。

・・・数分経ち、息が落ち着いた頃。

「っと!!!」

急に声がしたので、振り返ると、そこにいたのは均さん。

「び、ビックリ、させないで、下さい・・・」

「玄関に座り込んでる絢乃チャンを見る俺の方がびっくりだって」

といって、両肩を持って立たせてくれる。

「ま、俺が悪かったってコトで。少し時間ある?手短に話そっか」

時間は、あるといえばある。無いといえば無い。全ては斎次第・・・な気がした。10日間の監禁で。

均さんは私の返事を聞かないまま、その場で話し始めた。

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