
contract
第19章 case8 【私ニ伸ビル複数ノ手】 1
怖い怖い、なんなのよーっ!!
何時もより、動かない身体。重い足取り。体力のなさ過ぎで、呆気なく捉えられる腕。
「離してッ」
「待てって」
「離してって言ってるでしょッ!!」
逃げたい一心で、軽いパニック。ジタバタしていると、あっさり掴まれていた手が離れた。
「え?」
と思って振り返ると、見知らぬ男子生徒の腕を外してくれたらしい均さんは、
「後で諸々の話をしてやるよ。だから、コイツ掴んでる間に先に屋敷に戻れ」
男子生徒の腕を今度は均さんが掴んで、逃がさない様にしてくれている。
「おい、邪魔するなよ!!」
「要人、ちょっと落ち着こうねー。で、絢乃チャンは行って」
「お前どっちの味方なんだ!!あの化け物の味方かよっ!!」
「俺は、絢乃チャンの味方なの。それ以下もそれ以上も無いね」
“かなめ”と呼ばれてる男子生徒と、均さんが組み合って、口喧嘩・・・、
「行けって!!」
の途中で、珍しく声を荒げる均さん。その声に、我に帰って、出来る限りの力を振り絞って、屋敷まで走って・・・。
何時もより、動かない身体。重い足取り。体力のなさ過ぎで、呆気なく捉えられる腕。
「離してッ」
「待てって」
「離してって言ってるでしょッ!!」
逃げたい一心で、軽いパニック。ジタバタしていると、あっさり掴まれていた手が離れた。
「え?」
と思って振り返ると、見知らぬ男子生徒の腕を外してくれたらしい均さんは、
「後で諸々の話をしてやるよ。だから、コイツ掴んでる間に先に屋敷に戻れ」
男子生徒の腕を今度は均さんが掴んで、逃がさない様にしてくれている。
「おい、邪魔するなよ!!」
「要人、ちょっと落ち着こうねー。で、絢乃チャンは行って」
「お前どっちの味方なんだ!!あの化け物の味方かよっ!!」
「俺は、絢乃チャンの味方なの。それ以下もそれ以上も無いね」
“かなめ”と呼ばれてる男子生徒と、均さんが組み合って、口喧嘩・・・、
「行けって!!」
の途中で、珍しく声を荒げる均さん。その声に、我に帰って、出来る限りの力を振り絞って、屋敷まで走って・・・。
