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第20章 case8 【私ニ伸ビル複数ノ手】 2

メールフォルダを覗くと。

・・・・・・普段、連絡のない奴からのメール。というか本来ならメルアドすら教えたくなかった相手。

思わずげんなりする。が、探りを入れたい相手でもある。

「斎、ちょっと出るぞ」

「校外か?」

「校内」

「解った」

魔王の許可を取って、部屋を出る。

出る間際、ベッドの方に視線をやる。いつもより青白い気がする絢乃チャンの頬の色に、少し申し訳なく思った。

・・・少し助けるのが遅かった、らしい。と思って。

今更、あれこれ考えたって、どうにもなりはしないのだが。

本来なら会いたくない相手に会いに行くわけだから、足取りが軽くなる筈は無い。

思い足を引きずるイメージが脳内からとれないまま、屋敷の外に出た。

呼び出された場所は・・・校内の、とある場所。

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