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第20章 case8 【私ニ伸ビル複数ノ手】 2

「もっとぉ・・・っんっ」

机の上、縺れ合う男女。

「もっと突いてぇ」

盛大に響く水音。

そして鼻にかかった甘えた声。この声が可愛い、という男は多い。

確かに胸は大きく、腰はくびれ、セックス慣れしているから、そういう男どもには都合の良い女。

ただし・・・俺は全く目の前の女に欲情しねえが。

「均もしようよぉ」

「断る。つーか、要件を手短に話せ。盛ってんの見るほど暇じゃねえ」

「・・・ぁん、均のも入れてみたいのにぃ」

「節操なしだな、お前」

「今更よぉ?」

確かに。コイツは昔っから変わらない。

目線を反らし、背を向け、煙草に火をつける。無視して部屋を出てもいいのだが、呼び出された以上は何かしら意図があるはず。

クダラナイ意図であっても、意図は意図。

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