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第21章 case9 【思惑乱レル妨害ノ手】 1

「・・・今、何月、何日?」

恐る恐る聞けば、

「10月29日」

時は一月以上経過していて、

「・・・学校、は?」

「休学扱い。親の都合で実家に帰ったことになっている」

一応、体裁は繕われていたけれど、

「歩く筋力は落ちてると思う。だから暫く安静」

斎のいう事はもっともで、暫くは學校にはいけないという事。

「いっその事、辞めれば早いのに、な」

と、繰り返す斎だったけど、相変わらず、辞めろとは、言わない。

「抱き潰したいけど、今日は止めておく」

ようやく顔を上げた斎は、何時もの見慣れた顔で、

落ちてきて触れる唇の感触は、優しくて、ちょっと新鮮だったり、した。

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