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第21章 case9 【思惑乱レル妨害ノ手】 1

「だから、睨まれてた・・・のかな?」

「へぇ?睨んでた」

「そう、ずっとね」

「もっとはっきりと絞め上げないとダメらしいな」

屋敷へ帰る間の、傍から見れば物騒な会話。ぞうきんを絞る動作をする斎。

「で、何故絞めたの?」

嫌がらせはあったけど、絞めるほどでも無かったような・・・。確かにウザったかったけど。

「絢乃に何かした奴に対して、見せしめも兼ねて絞めた。嫌がらせも減れば一石二鳥」

「何かした・・・って」

「寝こむ前に何かされただろ?均から聞いてる。あの後、意識不明になったから、均が言うには、何か飲まされたかも、って。

飲ませた黒幕の検討ははついているが、アイツに手を出すのはもう少し後がいい。それよりもあの女を絞める方が都合が良かった」

やっぱり直接的なターゲットは"私"か・・・。斎に手を出すよりは、出しやすいし、ね。

ただ、絞めたからといって、嫌がらせが終わる訳はないのだけど。

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